二か月程前から、右の後頭部が「ズキッと」痛むことがある。
痛みは持続するわけではなく、数秒で治まる。
だた数週間前より痛む頻度が増えてきている。
病院で首のレントゲンを撮ったが異常なしと診断、痛み止めを処方された。
ネットで検索したことろ「後頭神経痛」ではないかと思い、医療機関以外で検索したところ鍼灸治療が良いと載っていた。
なので家の近くを探していたら当院のホームページを見つけて来院された。
詳しくお聞きすると、首のこりは慢性的でたまにマッサージに通っている。
右後頭部の痛みの性状は、神経痛特有の痛みである。
仕事は保母さんをしていて、子供を頻繁に抱っこしているので、上半身の疲れがひどい。
首~肩を触ると、筋肉の過緊張がひどい。
後頚部の筋肉の過緊張がある。
後頭部の痛みは神経の痛みと推察されるので右後頭神経痛が考えられる。
伏臥位にて、首、肩、肩甲骨周囲の筋肉の緊張部に鍼をする。
側臥位にて右後頭直筋、頭斜筋等に深めに鍼をする。
温熱マッサージを右首~後頭部にかけて行う
前回の施術で痛みは10の痛みから7に軽減する。
施術内容は前回と同じ。
痛みはだいぶ良くなる。
痛みの指数は7から3に軽減する。
施術内容は前回と同じ。
痛みはほとんど無い。
首の肩こりがまだ少し残っている。
施術内容は前回と同じ。
後頭部の痛みは全く無い。
首のこりも楽になっている。
施術内容は前回と同じ。
今回の症例は、典型的な「後頭神経痛」と推察されます。
後頭神経は首の付け根から伸びている神経です。
後頭神経は、大後頭神経、小後頭神経、耳介神経といった神経が左右で6本あります。
通常はこれらの神経のどれかが絞扼されて痛みを発症します。
発症の原因ですが、ほとんどが重度の首こりです。
要するに首の筋肉が硬くなることによって後頭神経を圧迫してしまうと神経が過敏になってしまい痛みを引き起こすのです。
ですので当院では後頭神経痛に対しては、首の深部にある筋肉(後頭直筋、頭斜筋)にしっかりと鍼をしていきます。
それは後頭神経は上記の筋肉群の深部を走っているからです。
鍼で後頭神経にアプローチすることにより、神経の絞扼がとれて神経の興奮が治まります。
疾患症例集について・・・
臨床経験のなかで、特に印象が強かった症例をできる限り分かりやすく掲載しています。
これをご覧になって、ご自分の症状と似ている部分があれば施術方針の参考にしてください。
尚、ご自身の抱えている症状が当院の施術で改善するのか、詳しく知りたい場合は遠慮なくご相談ください。