スポーツ障害とは、スポーツによって引き起こされる筋肉、靭帯、骨、腱の損傷(障害)のことをいいます。
スポーツによって、上記の組織に外圧が加わることで発症の確率が高くなります。
障害の部位や程度は、スポーツの種類によって違います。
激しいスポーツになればなるほど、損傷の度合いが高くなると言えます。
当院のような鍼灸院にも、スポーツでの損傷を抱えた方はたくさんいらっしゃいます。
当院では主に「筋肉」「靭帯」「腱板」の障害に対して効果が期待できます。
詳しく説明していきます・・・。
スポーツの障害のなかでもっとも障害の多い部位は筋肉です。
一番わかりやすい障害では「筋肉痛」があります。
その他には「肉離れ」「筋肉の炎症」「筋疲労」等があります。
いずれも筋肉に過度の外力がかかることによって、筋肉中の組織に損傷が起きた状態です。
靭帯は関節同士を結びつけている強固な組織です。
スポーツにより、関節部に過度のストレスがかかると靭帯に損傷を起こします。
分かりやすい症状としては「捻挫」があります。
酷い症状としては「靭帯断裂」があります。
靭帯を損傷しやすいスポーツとしては、ラグビー、アメフト、格闘技等、人同士が激しくぶつかり合うような競技が多いようです。
腱板とは、肩の棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋が骨に付着する部分で、それが白く硬くなって板状の形の集合体になった組織です。
肩の関節の構造を担っています。
スポーツによる外力で腱板に炎症を発症すると「腱板炎」となります。
また腱板が剝がれたり、切れたりすると「腱板断裂」となります。
腱板の障害は柔道、ラグビーウエイトリフティングをしている人に多いです。
一方、当院の鍼治療では解決できないスポーツ障害もあります。
筋肉が完全に切れてしまった場合は、医療機関が主です。しかし、程度によっては鍼治療をすると治りが早くなります。
骨折、骨に亀裂が入った場合は、医療機関での治療が最優先です。
軽度の靭帯損傷では、鍼治療で傷の修復は可能ですが、完全に切れてしまった場合は医療機関での治療になります。
腱板に関しても、炎症を起こしているだけであれば鍼治療の適応ですが、完全に切れたり剥がれたりした場合は医療機関での治療になります。
要するに、完全に切れてしまった場合は医療機関での治療が最優先になります。
ただし、医療機関の治療と併用して鍼治療を行うと損傷部位の新陳代謝が良くなるので、回復は早くなると思います。
当院では適応範囲でのスポーツ障害に対しては、鍼治療を中心に、その他には低周波、微弱電流、温灸器等を使って対処していきます。
まずメインの鍼ですが、損傷部位に触接アプローチします。
例えば腰を痛めた場合には、損傷を起こしている腰の筋肉にしっかりと鍼をしていきます。
損傷部位の筋肉に鍼を刺すことによって、筋中の血行が改善されて老廃物を流したり、炎症があれば発痛物質を流していきます。
特にインナーマッスル(深層筋)が損傷を受けた場合には、筋肉の深部のこりにまでしっかりと鍼をしていくことによって、損傷の回復が早くなります。
捻挫等の靭帯の損傷についても、損傷部の靭帯に鍼をしていきます。
靭帯部位に鍼をすることによって、靭帯周囲の新陳代謝が高まって炎症物質を流していきます。
また靭帯損傷については、靭帯以外にも靭帯周囲の筋肉にも鍼でアプローチする場合が多いです。
これは靭帯周囲の筋肉も鍼で緩めることによって、靭帯部位のストレスを軽減させる目的です。
腱板の損傷に関しては、腱板に直接鍼でアプローチするのではなく、腱板を構成している筋肉に鍼をすることが多いです。
具体的には、棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋に鍼でアプローチしていきます。
上記の筋肉を鍼で緩めることによって、腱板にかかるストレスを軽減するのが目的です。
以上、損傷の度合いによって個人差はありますが、軽度の損傷であれば鍼治療はとても良く効く施術だと思います。
鍼は損傷で硬くなってしまった筋肉を緩めたり、炎症を抑えたり、関節のストレスを和らげたりする効果があります。
主に筋肉の損傷に対して、高い効果が期待できます。
靭帯が完全に切れていなければ、大丈夫だと思います。
腱板周囲に鍼をすることによって、腱板部の炎症を抑えていきます。
おそらくインナーマッスルが硬くなっていると思います。この場合は長めの鍼を使用してインナーマッスルの硬さを緩めていきます。
ジョギングをしている人で、坐骨神経痛になってしまう人は結構います。この場合は「臀部」の筋肉が過緊張を引き起こしているので、鍼でしっかりと臀部筋を緩めると症状は落ち着きます。