目がだるい、重い(症例)-埼玉県さいたま市西区|彩玉鍼灸院

目がだるい、重い(症例)-埼玉県さいたま市西区|彩玉鍼灸院

目の重だるさで苦しむ方の症例です。
眼精疲労でお困りの方は、埼玉県さいたま市西区の鍼灸専門院-彩玉鍼灸院をお勧めします。

目が重だるくて辛い 50代男性

症状・・・

一年程前から、目がショボショボすることが増えた。

 

その後、症状は徐々に悪化していき「涙が頻繁にでる」「光を見ると眩しく感じる」といった症状が出るようになった。

 

ここ最近になって、目が痛くなることも多くなっている。

 

また一か月前から「目が重い」「目がだるい」といった症状に悩まされている。

 

眼科では検査をしてもらったが、「ドライアイ」が激しい状態と診断された。

 

目薬を処方されて使っているが、あまり効果は感じない。

 

元々、慢性的に首のこりはあったが、最近では後頭部の張り感がひどい状態。

 

ネットで目の疲れ、ドライアイ、首こり等で検索していると「鍼灸治療」が頻繁に載っていて興味がでた。

 

職場の近くの鍼灸院を検索すると当院を見つけ、目の症状に関して詳しく載っていたので来院された。

 

医療面接、身体診察・・・

目の性状を詳しく聞くと、「とにかく目が重だるくて辛い」とのこと。

 

目の症状は、仕事中、仕事終わりが特に辛く、最近では精神的にも辛くなっている。

 

仕事は事務作業で一日中「パソコン」を使用している。

 

とにかく「目が重だるい」、「倦怠感」、「やる気がでない」、「気分が落ち込む」等、苦しくてストレスになっている。

 

また首の張りが悪化していて、最近では後頭部にも張っている感がある。

 

緩解因子としては、お風呂等、リラックスしていると症状は多少は落ち着く。

 

触診すると、首(後頭部)の筋肉が異常に硬くなっている。

 

また側頭部周囲にある筋肉の緊張も酷い状態。

 

考えられる疾患名・・・

目のショボショボからはじまり、眩しい、涙、痛み、重だるさ等の症状を発症。

 

病院で「ドライアイ」と診断されている。

 

これら目の症状を総括すると、眼精疲労を発症したと推察される。

 

施術方針、経過・・・

  • 首(後頚筋)の筋肉の緊張を鍼でしっかりと緩める。
  • 首以外にも、肩、背中の筋肉も鍼で緩める。
  • 側頭筋、目の周りのツボに鍼をして、目の緊張を改善する。
  • 鍼からは低周波のパルスを流す。
  • 温灸器を目の周りにあてて、目の緊張を緩める。
  • 施術の頻度は週に二回のペースで行う。
  • 鍼の長さは、首、肩、背部には5cmの中国鍼を使用する。
  • 他の部分には4cmの日本鍼を使用する。

 

第一回・・・

伏臥位で、後頭部、首、肩、背中の筋肉に鍼治療。

 

仰臥位で、側頭部、目の周りに鍼治療。

 

温灸器を目の周りにあてる

 

第二回・・・

首の張りはだいぶ楽になった。

 

目もすっきりした感じ。

 

施術は前回同様。

 

第三回・・・

首、後頭部の張りはかなり楽になっている。

 

目の重だるさもだいぶ楽。

 

施術は前回同様。

 

第四回・・・

首、後頭部の張りは感じない。

 

目もすっきりしている。

 

体も全体的に楽でやる気もでてきた。

 

施術は前回同様。

 

  • 週に一回のペースに変更する。
第五回・・・

首、後頭部は楽。

 

目もスッキリしている。

 

精神的にも元気になっている。

 

施術は前回同様。

 

第六回・・・

首、後頭部は楽。

 

目もほとんど症状は出ていない

 

体も軽い感じで元気がある状態。

 

  • 症状が改善しているので、一旦施術を終了とした。
  • 「首のこりを感じ始めたら早めに来院ください」とアドバイスした。

 

考察・・・

今回の症例は、典型的な「眼精疲労」だと思います。
眼精疲労(写真)
眼精疲労からの症状は多岐にわたります。

 

目がショボショボする、目が充血する、涙が出る、目が乾く等、様々です。

 

この眼精疲労ですが、悪化するとかなり厄介になります。

 

例えば、目が痛くなる、目が重だるい、頭痛、首肩こりをはじめ、精神的にも異常をきたします。
眼精疲労(症状)
最悪、体が怠くなったり、気分が落ち込んだり、何もする気にならなくなったりと、「うつ病」を呈する症状を発症する方もいるのです。

 

これを踏まえると、眼精疲労はだたの目の疲れとはまったく違う疾患だということが分かると思います。

 

つまり眼精疲労になったら、自分で対処することは難しくなるのです。

 

ただ眼精疲労に関しては、これといった治療法は無く「対処療法」になります。

 

病院では点眼薬が主になりますが、効果が無い場合も多いようです。

 

では鍼灸では眼精疲労をどのように捉えているのでしょうか。

 

鍼灸院によって考え方、施術法は様々ですが、当院では主に首の筋肉の緊張を改善することを重要視しています。
首(後頚)の筋肉
では何故、目の疾患に対して首の施術を重要視するのでしょうか。

 

それは目と首は自律神経で大きな繋がりがあるからです。

 

そもそも眼精疲労になる大きな原因のひとつとして「目の使い過ぎ」があります。

 

最近では「パソコン」「スマホ」の使い過ぎがほとんどですが。

 

長時間モニターを凝視している状態だと、目のピントを合わせている「毛様体筋」という筋肉が疲弊します。
毛様体筋
この毛様体筋ですが、自律神経が動かしているのです。

 

ですので毛様体筋が疲弊すると間接的に自律神経が狂います。

 

そして自律神経は首にも密接に繋がっています。

 

要するに、首と目は表裏一体のような関係だと思います。

 

この関係性を上手く利用すれば、目の疾患に対して首を鍼治療することにより間接的に目の施術をすることができるのです。

 

首の筋肉、特に首の付着部の筋肉(後頚筋)を緩めることによって目の血流も良くなります。

 

目の血流が良くなれば、眼球への栄養も促進されるのです。

 

 

尚、鍼治療では目の疾患に対して「眼窩刺鍼」という施術法があります。

 

眼窩刺鍼は眼球の際を鍼で刺すのですが、効果が高い代償として内出血を伴いやすく、また患者様への恐怖心も高くなることから、当院では特別なケースを除いては眼窩刺鍼はしておりません。

 

その代わり、目の周りへのツボに刺鍼を行うようにしています。

 

目の周りのツボに鍼治療や温灸器をあてることによって、自律神経の調節や目の血流が改善します。


 

 

疾患症例集について・・・

臨床経験のなかで、特に印象が強かった症例をできる限り分かりやすく掲載しています。

 

これをご覧になって、ご自分の症状と似ている部分があれば施術方針の参考にしてください。

 

尚、ご自身の抱えている症状が当院の施術で改善するのか、詳しく知りたい場合は遠慮なくご相談ください。