二年ほど前から首の痛みがある。
痛みは大学を卒業して就職した頃に痛みだす。
原因は自分でもわかっていて、仕事がパソコン業務で一日中パソコンを凝視しているので。
ただ、3か月程前から首の痛みが悪化する。
仕事以外でも常に首に痛みがあり、緊張感が取れない。
心配になって病院を受診、レントゲンを撮った結果「ストレートネック」を指摘される。
一応、痛み止め、湿布を処方された。
薬物以外で施術を探したことろ、整体が良いと思い定期的に整体に通っている。
今回、職場の同僚で当院に通っている人がいて、鍼治療を勧めてくれたらしく、その方の紹介で当院に来院された。
詳しくお話を伺う。
首の痛みは仕事中~夜にかけてが一番辛い。
お風呂で温まると楽になる。
腕へのしびれ、頭痛、吐き気は無い。
目の疲れはある。
首全体を触ると筋肉の緊張がひどい状態。
特に後頚部の硬さが目立つ。
後頚部の緊張を考えると筋膜性の首痛が考えられる。
しびれ、頭痛、吐き気が無いので、神経的な疾患は除外した。
仰臥位にて、側頭筋、手足のツボに鍼をする。
伏臥位にて、首の筋肉の緊張を中心に、肩、肩甲骨周囲の筋肉に鍼をする(鍼からは低周波のパルスを流す)。
温灸器を首の緊張部に加える。
前回の施術で、首の痛みがだいぶ楽になる(痛み指数10→4)。
また目の疲れも楽になった感じでスッキリする。
施術の内容は前回と同じ。
痛みはかなり楽になっている(痛み指数4→1)。
施術内容は前回と同じ。
この方は仕事がパソコン業務なので、首が痛くなるのはある意味職業病だと思います。
一般的に長時間モニターを見ていると、自然と顎が突き出る形になります。
このような状態になると、首の後ろの筋肉(後頚筋)が特に過緊張を引き起こします。
後頚筋が硬くなると筋肉は短くなるので、結果として頸椎は後ろに引っ張られて真っすぐな形になります。
この状態を一般的に「ストレートネック」と言ったりします。
勘違いしやすいのは、ストレートネックは骨が原因ではありません。
筋肉が硬くなって短くなり、それに伴って骨が真っすぐになってしまっているだけなので、悪いのは骨ではなく筋肉なんです。
ですからストレートネックを治そうと思ったら、硬くて短くなっている筋肉が元来の長さに戻れば勝手に骨も通常の位置に戻ります。
当院ではストレートネックを伴う首の痛みに対しては、後頚部の筋肉を鍼でしっかりと緩めるようにしています。
疾患症例集について・・・
臨床経験のなかで、特に印象が強かった症例をできる限り分かりやすく掲載しています。
これをご覧になって、ご自分の症状と似ている部分があれば施術方針の参考にしてください。
尚、ご自身の抱えている症状が当院の施術で改善するのか、詳しく知りたい場合は遠慮なくご相談ください。