身体の緊張が抜けない(症例)-埼玉県さいたま市西区|彩玉鍼灸院

身体の緊張が抜けない(症例)-埼玉県さいたま市西区|彩玉鍼灸院

身体の緊張が抜けず、全身の筋肉が張って痛む方の症例です。
身体の緊張から発症するコリ、痛みでお困りの方は、埼玉県さいたま市西区の鍼灸専門院-彩玉鍼灸院をお勧めします。

身体の緊張が抜けず、筋肉の痛みで悩む、40代、男性

症状・・・

数年前から徐々に身体の緊張が酷くなっている感じがする。

 

具体的な症状としては、全身の筋肉が張ってきてしまい、痛みを感じる。

 

特にここ半年は、筋肉が過度に緊張して激しい痛みを感じるようになった。

 

病院で血液、脳のMRI等、検査をしたが異常は無かった。

 

近くの接骨院に通院はしていて、そこで電気、マッサージ、鍼治療を受けている。

 

今回、ネットで「鍼灸専門」、「筋肉にしっかりと鍼を打つ」等で検索をしたら当院が表示されて気になっていた。

 

一か月程前から、睡眠も浅くなり、筋肉の緊張も激しくなったので、試しに当院に来院された。

 

 

医療面接・身体診察・・・

仕事は接客業で、神経的にかなり気を遣う。

 

性格もどちらかといえば几帳面・神経質で、他人にとても気を遣うタイプである。

 

痛みは朝方が特に酷く、ある程度仕事で身体を動かしていると落ち着いている。

 

睡眠は浅く、寝てもすぐに起きてしまい、その後悶々として朝になってしまうことが多い。

 

精神的な部分では、気分の落ち込み、食欲低下等は無い。

 

身体診察では、全身の筋肉の過緊張が酷い状態。

 

脈は「緊」「弱」である。

 

 

考えられる疾患名・・・

全身の筋肉の緊張が酷い。

 

朝方が特に酷い。

 

性格が神経質で気を使うタイプ。

 

病院の検査では器質的な異常は無かった。

 

これらを総合すると「交感神経の過緊張による筋肉痛」と推察される。

 

 

治療方針・経過・・・

  • 交感神経の緊張を下げる。
  • 筋肉の過緊張を鍼でしっかりと緩める。

 

  • 施術の頻度は週に一回のペースで行う。
  • 使用する鍼は、筋肉の薄い部分には5cmの日本鍼、筋肉の厚い部分には6cmの中国鍼を使用する。
  • 鍼からは低周波のパルスを流す。

 

第一回・・・

仰向けで、頭、手、腹、足のツボ、筋肉に鍼治療。

 

頭全体にマッサージをかける。

 

うつ伏せで、首、肩、背中、腰、足の筋肉の緊張部に鍼治療。

 

第二回・・・

前回の施術で、身体の緊張は少し楽になった気がする。

 

施術は前回同様。

 

第三回・・・

多少、眠りが深くなった。

 

筋肉の痛みも少し楽になっている。

 

施術は前回同様。

 

第四回・・・

途中で起きることがなくなった。

 

朝方の筋肉の痛みもだいぶ楽になっている。

 

施術は前回同様。

 

第五回・・・

睡眠はかなり深く眠れている。

 

筋肉の痛みもほとんど無くなっている。

 

施術は前回同様。

 

第六回・・・

睡眠は深く眠れている。

 

筋肉の痛みもほとんど気にならない。

 

施術は前回同様。

 

  • 症状が落ち着いたので、施術を一旦終了とする。
  • 「眠りが浅くなったり、痛みが出てきたら早めに来院ください」とアドバイスした。

 

 

考察・・・

交感神経
今回の症例ですが、要するに精神的に緊張状態が続き、自律神経の交感神経が昼夜を問わず働いてしまったことによる症状だと思います。
真面目 几帳面
このような症状になるタイプの人は、真面目で几帳面なタイプに多く、要するに人に気を使いすぎて自分の身体を壊してしまうのです。

 

またこのタイプの人は気持ちの切り替えが下手で、仕事が終わっても仕事のことをずっと考えている傾向があります。

 

例えば夜寝ていても、頭のどこかで仕事のことを考えているので脳がリラックスせず緊張しています。

 

このような状態になると、身体も過度の緊張をおこすのでリラックスしなくてはいけない就寝時も勝手に力が入っています。

 

なので朝起きて(脳が完全に目覚めて)、「身体(筋肉)が張って痛い」という状態になってしまうわけです。

 

このようなタイプの人の場合、触診するとすぐにわかるポイントがあります。

 

それは「腕橈骨筋」「前脛骨筋」「側頭筋」の緊張が酷くなっているということです。
腕橈骨筋
前脛骨筋
側頭筋
これらの筋肉は通常ですと寝ているときは「弛緩」しています。

 

しかし身体が過緊張状態になっている場合は緊張して力が入ってしまうのです。

 

もう少し具体的に説明しますと、まず側頭筋は咀嚼で主に使われる筋肉です。

 

精神的に過緊張がある場合、就寝中に「食いしばり」「歯ぎしり」をしていることが多く、結果として側頭筋が緊張します。

 

また緊張した状態で就寝すると、無意識に手を力いっぱいグッと握ったり、足首を過度に背屈したりします。

 

この動きで主に使うのが「腕橈骨筋」や「前脛骨筋」なのです。

 

ですので私は、今回のケースのような症状の人の場合は必ず側頭筋、腕橈骨筋、前脛骨筋の緊張状態を診るのです。

 

これらの筋肉が過緊張を引き起こしていた場合は「交感神経の過緊張」を疑うようにしています。

 

 

尚、施術に関してですが、当院では交感神経の緊張を下げて、筋肉の過緊張を緩めるようにしています。

 

具体的には筋肉の緊張した部位に鍼をしっかりと使い、筋肉自体をしっかりと緩めます。

 

筋肉をしっかりと緩めることが出来れば肉体面での緊張が下がるので、同時に自律神経の交感神経の緊張も下がるというわけです。

 

また当院では筋肉の過緊張に対しては、しっかりと筋肉の深部に鍼をしていきます。

 

表面(皮膚層)までの鍼刺激でも自律神経にはしっかりと好影響が出るのですが、筋肉の過緊張(こり)までしっかりと緩めたいのであれば、私の考えとしては筋肉の深部にまでアプローチした方がよいと思っています。

 

このような施術を行っていき、同時に患者さんにはいくつかアドバイスをしています。

 

そのなかの一つに「スマホ」があります。
スマホ
このようなタイプの人にスマホについてお伺いすると、ほとんどの人が「寝る直前」までスマホをしていることが多いのです。

 

まずスマホの「ブルーライト」は目の角膜を通過していきます。

 

これは「脳の興奮」がより強くなるということです。

 

ですので寝る直前までスマホをしてしまうと脳が興奮した状態で就寝することになります。

 

しかし脳が興奮しているので、当たり前ですが眠れるわけありません。

 

ただでさえ過度のストレスで脳が興奮しているのです。

 

眠りが浅ければ当然疲れが抜けないので、新陳代謝も悪くなります。

 

ですので何はともあれ「寝る直前までスマホをするのは止めましょう」ということです。

 

スマホを止めるだけで脳の興奮はかなり抑えられるので、深い睡眠がとれやすくなります。

 

しっかりと睡眠がとれれば、新陳代謝が良くなって筋肉中の老廃物も流れますので楽になります。

 

また副交感神経が活発になりますので、睡眠中に勝手に身体に力が入ることもなくなります。

 

 

とにかく上記のような症状で苦しんでいる方は、なるべく睡眠が深くなるように工夫してください。

 

特に、過度のストレス、気分転換、夜のスマホ等、当てはまっているのであれば何かしらの対策は必要です。

 

それでも上手くいかなくて、筋肉の過緊張が続いて痛みを発症してしまっている場合は、当院の鍼治療をお試しください。


 

 

 

 

疾患症例集について・・・

臨床経験のなかで、特に印象が強かった症例をできる限り分かりやすく掲載しています。

 

これをご覧になって、ご自分の症状と似ている部分があれば施術方針の参考にしてください。

 

尚、ご自身の抱えている症状が当院の施術で改善するのか、詳しく知りたい場合は遠慮なくご相談ください。