臀部筋が関連する疾患には長鍼が有効|さいたま市西区|彩玉鍼灸院|

臀部筋が関連する疾患には長鍼が有効|さいたま市西区|彩玉鍼灸院|

臀部の筋肉が関係する疾患には、長い鍼が有効です。
では何故、長い鍼が有効なのか説明していきます。

はじめに・・・

臀部筋
「臀部筋」とは、いわゆる「お尻の筋肉を形成している集合体」を意味します。

 

要するに、お尻の筋肉ということです。

 

実はお尻の筋肉は、何枚もの筋肉が重なっています。

 

そしてその中を血管だったり神経が走っているのです。

 

この臀部筋ですが、作用として「身体を支える」「足を動かす」といったとても重要度の高い作用をしています。

 

また大きな身体を支えたりするので、筋肉自体も他の筋肉に比べると大きな構造をしています。

 

筋肉が大きな分、強い力を発揮することができます。

 

しかしその分、臀部筋に不具合が生じてしまうと実に様々な症状に悩まされることになり、日常生活にも多大な影響を引き起こします。

 

 

臀部筋が関係する症状とは・・・

では具体的に臀部の筋肉が不具合を起こすとどのような症状が発症するのでしょうか。

 

一般的には以下のような症状があります。

  • 臀部自体の痛み・・・
  • 臀部の筋肉が硬くなったり炎症を引き起こすことによって、臀部自体に痛みが発症します。

     

    一般的には「運動等の使いすぎ」「長時間の同じ姿勢」等によって発症する場合が多いです。

     

    特に仕事で長時間の座り姿勢、立ち姿勢では臀部の筋肉が影響を受けます。

     

  • 坐骨神経痛・・・
  • 臀部の筋肉が過度に硬くなると、臀部の筋肉を通過している「坐骨神経」が影響を受ける場合があります。

     

    要するに坐骨神経が臀部筋によって絞扼(圧迫)を受けてしまうと神経自体が過敏になって「痛み」を引き起こすのです。

     

    坐骨神経は足の先まで伸びているので、悪化すると足の先まで酷いしびれ・痛みを発症します。

     

    このような状態になると俗に言う「神経痛」なので、生活に多大な影響が出てしまいます。

     

  • 足の浮腫み・冷え・・・
  • 臀部の筋肉が硬くなると、足の伸びている血管が影響を受けて血流が悪くなります。

     

    この状態が続くと、下肢の水分が増えるので浮腫み(浮腫)を発症する確率が高まります。

     

    それに伴い、血流が悪くなると深部温度が低下します。

     

    要するに下肢の冷えが発症します。

     

  • 腰痛・・・
  • 臀部の筋肉と腰の筋肉は連動している部分が高く、相乗関係にあります。

     

    なので例えば腰の筋肉が硬くなると、連動して臀部の筋肉が硬くなることもありますし、臀部の筋肉が硬くなると連動して腰の筋肉が硬くなる場合もあります。

     

    ですので臀部の筋肉が硬くなって痛みを発症すると、連動して腰痛を発症する確率もとても高くなります。

     

  • 婦人科系疾患・・・
  • 臀部の筋肉が硬くなると、骨盤周囲の血流が影響を受けて悪くなる場合があります。

     

    そして骨盤周囲の血流が悪化すると「生理痛」「生理不順」「不妊症」等の機能性の婦人科疾患を発症する確率が高くなります。

 

上記で挙げた以外にも臀部が関係する症状はたくさんあります。

 

それだけ臀部の筋肉は様々な器官に影響を与えているのです。

 

 

臀部の筋肉を緩めるには「長い鍼が有効」です・・・。

では臀部の筋肉をしっかりと緩めるには、何が良いのでしょうか。

 

対処法はいろいろとあると思います。

 

簡単なものでは「ストレッチ」「お風呂で温める」等。

 

更には様々な施術を受けるのも良いかもしれません。

 

しかしここで問題なのは「臀部の筋肉は厚みがある」ということです。

 

先ほど説明したように臀部の筋肉は身体を支えたり、足を持ち上げたりする重要な筋肉です。

 

そのため、筋肉自体が大きな筋肉の集合体になっています。

 

要するに「分厚い筋肉群」というわけです。

 

ですので、その分厚い筋肉群が一旦硬くなってしまうと緩めるのは結構至難の技なんです。
臀部筋(浅部 深部)
「※図」 左側(浅部筋)、右側(深部筋)

 

詳しく説明すると、表面の筋肉(浅部筋)を緩めるのは比較的簡単なのですが、問題は深い部分にある深部の筋肉(深部筋)を緩める場合です。

 

臀部の筋肉群は痩せた人でも、6cm以上はあります。

 

太った人や運動している人なんかは、更に分厚い筋肉に覆われています。

 

その分厚い筋肉を内部までしっかりと緩めるとなると、それなりに深い部分にアプローチできる作用が必要になります。

 

そこで当院でも使用している「長鍼」が効果を発揮します。

 

ここでいう長い鍼とは解釈は様々なんですが、10cm前後の長さがある鍼だと思っていただければ良いと思います。

 

これだけの長さがあれば、分厚い臀部の筋肉にも直接届くことが出来ます。

 

では何故、直接筋肉に鍼が刺さると有効なのでしょうか。

 

まず鍼の作用機序として、深い部分の筋肉に物理的に鍼を刺すことによって「軸索反射」という作用が起きて血流が良くなります。

 

その結果として、筋肉中の老廃物が速やかに流されて筋肉が弛緩(緩く)していくのです。

 

要するに長い鍼が硬くなっている筋肉に直接届けば、上記の作用が起きて筋肉が緩んで、神経や血管の状態が改善する訳です。

 

まあ、他の療法でも深部の筋肉を緩めることは可能なのですが、直接的に速やかにアプローチできるのは鍼の特権だと思っています。

 

 

最後に・・・

以上のことから、当院では臀部の筋肉が原因と思われる疾患に対しては「長鍼」を使用することが多いです。

 

特に足にしびれがある「坐骨神経痛」がある場合は、臀部の深い部分にある「梨状筋」を緩める必要があるので、使用する鍼も比較的長い鍼を使用します。
陰部神経
また臀部を走行する「陰部神経」を鍼で刺激すると、骨盤内の交感神経の緊張が治まるので血流が改善されます。

 

これによって機能性の婦人科疾患、脊柱管狭窄症が原因の足のしびれ、慢性の前立腺炎等も症状が改善しやすくなります。

 

「長い鍼」というとほとんどの方が「怖い」イメージをもたれると思いますが、当院で使用している鍼は病院の針と違い、細くて柔らかい素材で出来ています。

 

硬い筋肉に刺さると「ズーン」といった感覚がでる場合がよくあるのですが、病院の針のような痛みはありませんのでご安心ください。


 

 

 

 

症例ブログについて・・・

様々な疾患について、私なりの考えを書き綴っております。

 

なるべく簡素で分かりやすくお伝えできればなと思っております。

 

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