数か月前から、肩のこりが酷い状態。
とにかく肩がパンパンに張っていて、何もする気にならない。
自分でも原因はわかっていて、育児のストレス。
現在、3人の子供の育児に四苦八苦していて、近くに親もいないので頼れる人もいない状態。
夫は朝から晩まで仕事で疲れているので、あまり戦力にならない。
とにかく、肉体的、精神的にも参ってしまっている。
睡眠も不足気味で、体もだるくやる気が起きない。
終末に夫に子供の面倒をみてもらい、マッサージには通っている。
しかし肩のこりが激しく、すぐに戻ってしまう。
ネットでいろいろと検索すると、鍼が効きそうだと思うようになった。
家の近くの鍼灸院を探していると、当院が「頑固なこり、痛みはお任せ・・・」と記載されていたので、鍼は初めてで怖かったが勇気を出して来院された。
元々、若いころから肩こりはあった。
本格的に育児が始まって、肩のこりは悪化している。
今現在は仕事はしておらず、話し相手もいない状態。
とにかくストレスが酷く、常に心身共に緊張している感じでリラックスできていない。
辛い部分は肩、肩甲骨周囲が特に酷い。
頭痛、腕のしびれ等は無いが、肩こりが辛くなると吐き気がすることがある。
肩周囲を触診すると、筋肉が異常に硬い。
肩以外にも脊柱起立筋の緊張も激しい。
生活環境を伺うと、身体的、精神的なストレスが多いので、体の過緊張が考えられる。
なかでも肩の筋肉、脊柱起立筋の緊張が激しいので、ストレス性の肩こりだと推察される。
自律神経のバランス調整の為、仰臥位で、頭、手、足のツボに鍼治療する。
伏臥位で、肩の筋肉を中心に、首、肩甲骨周囲、脊柱起立筋に鍼をする(肩~肩甲骨周囲は中国鍼使用。鍼からは低周波のパルスを流す)。
温灸器を肩の筋肉にかける。
初回の治療でだいぶ楽になる。
夜もよく眠れた。
肩の異常なこりはほとんど気にならない。
体のだるさも治まり、やる気がでてきた。
調子はだいぶ良い。
肩こりも気にならなくなった。
ストレスが原因の肩こりは多いと思います。
ストレスを抱えている人は、常に体に力が入っています(無意識に)。
また寝ている時も、食いしばり、歯ぎしりをしている人も多く、首、肩の筋肉が硬くなります。
今回のケースの方も、3人の育児という大変ハードな生活を送っています。
※育児の場合は特に「イライラ」するケースが多い。
しかも、親にも頼れず孤独状態になっていてより一層ストレスをため込んでいたと思います。
当院では今回のようなケースの場合、主訴である肩のこりをしっかりと緩めます。
今回は肩の筋肉が深部から異常に硬くなっていたので、中国鍼を使用しました。
中国鍼は太さがあるので、しっかりと筋肉を緩めたい時には使用しています。
それが功を奏して、短期間で症状の改善をみることが出来ました。
またストレスに関しては自律神経が関係するので、全身にある自律神経のツボを選択して鍼をしました。
自律神経が調節されれば、睡眠の質も良くなり体のだるさも改善します。
疾患症例集について・・・
臨床経験のなかで、特に印象が強かった症例をできる限り分かりやすく掲載しています。
これをご覧になって、ご自分の症状と似ている部分があれば施術方針の参考にしてください。
尚、ご自身の抱えている症状が当院の施術で改善するのか、詳しく知りたい場合は遠慮なくご相談ください。