「動悸」とは、意識しない自分の心臓の拍動を様々な形で認識する状態をいいます。
要するに急に心臓がドクドクと激しく動く状態ですね。
この動悸ですが、動悸自体は症状にすぎません。
肝心なのはどうして動悸が起きるのかが重要です。
動悸が起きる原因は様々ですが、簡単に説明してみます。
大きく分けて「器質的」「機能的」に分かれます。
◎器質的・・・
不整脈、狭心症、心不全等、心臓自体に問題があると、心臓の鼓動が早くなる場合があります。
気管支が狭くなると、結果として動悸が起きる場合があります。
甲状腺が亢進(バセドウ病)すると、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されてしまい、その結果として動悸が起きます。
◎機能的・・・
緊張や不安があると、一時的に血圧が上がって動悸を発症します。
過度のストレスが続くと自律神経の「交感神経」が働きすぎてしまい、結果として動悸が頻繁に起きるようになります。
悪化すると「パニック障害」を発症して、酷い動悸に悩まされるようになります。
肩こりが悪化すると動悸を発症することがあります。
ものすごく簡単に分けると上記ようになります。
もちろん「動悸」になる原因は細かく分けるとたくさんあると思いますが。
まず、動悸が頻繁に発症した場合は迷わず病院に行きましょう。
くれぐれも自己判断はしないことです。
病院でしっかりと検査を受けてください。
そこで「器質的」に問題があった場合は、病院の治療を最優先しましょう。
検査の結果、問題が無かった場合は「機能的な動悸」が考えられるので、病院の治療以外の施術も視野にいれてください。
※だだし「パニック障害」「うつ病」が疑われる場合は病院の治療を優先してください。
とにかく、検査で異常が見つかった場合は、病院の治療がとても重要になります。
では機能的な動悸が原因とわかった場合はどうすればよいのでしょうか。
上記で説明したように、機能性の動悸の原因のほとんどは、ストレス、緊張・不安、肩こりです。
また女性の場合は「更年期障害」でも動悸があります、
このうちストレス、緊張・不安は「自律神経」が大きく関わっています。
ストレス、緊張・不安が高くなると自律神経の交感神経が過緊張状態になります。
交感神経は血管を細くする作用があるので、この状態になると血流が悪化します。
血流が悪化すると、心臓は拍動数を増やして血液を全身に送ろうとします。
この状態が「動悸」となるわけです。
では「肩こり」に関しては、動悸とどのような関連があるのでしょうか。
様々な原因によって「肩こり」が酷くなると、脳に血液を送っている血管が硬くなった筋肉によって圧迫を受けてしまいます。
この状態が続くと、脳の血流が低下していきます。
そして脳の血流が低下してしまうと、脳の一部である「脳幹」と呼ばれる部分の働きが低下してしまいます。
脳幹の働きが低下すると、その代償として「動悸」を発症すると言われています。
また肩こりが悪化すると、「呼吸に関連する筋肉」が硬くなります。
具体的には「横隔膜」「肋間筋」等で、これらが硬くなると呼吸が浅くなります。
呼吸が浅くなると、心臓は全身に酸素を送るべく心拍数を上げるわけです。
このように「肩こり」と「動悸」には密接な繋がりがあります。
当院のような「鍼灸院」には、「肩こり」で来院される方がたくさんいます。
そのなかで「動悸がする」と言われる方は実はとても多いのです。
しかしこの場合の動悸は、心臓疾患やパニック障害のような激しい動悸ではなく、何となくの軽い動悸であることがほとんどです。
そして施術によって肩こりが改善すると動悸も楽になってくる場合がほとんどです。
また当院では自律神経のバランスも調整することが得意なので、ストレスが原因での動悸に対しても個人差はありますが、楽になる場合が多いです。
肩こりが酷く、同時に軽い動悸に悩まされている方は、当院の鍼灸治療を受けてみてください。
肩こりが楽になると同時に動悸も楽になると思いますよ。
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