足底腱膜炎の症例-埼玉県さいたま市西区|彩玉鍼灸院

足底腱膜炎の症例-埼玉県さいたま市西区|彩玉鍼灸院

足の裏の痛みの症例です。
足底腱膜(筋膜)炎でお困りの方は、埼玉県さいたま市西区の鍼灸専門院-彩玉鍼灸院をお勧めします。

足の裏の痛みに悩む 40代男性

症状・・・

四か月前から、左の足の裏が痛むようになる。

 

痛みは徐々に悪化していて、最近では痛みで歩くことが苦痛である。

 

病院でレントゲンと撮ったが骨には異常は無かった。

 

診断名は「足底腱膜炎」とのこと。

 

痛み止めを処方されて終了となった。

 

病院ではこれといった治療法が無いと知り、他の治療法を探していると「鍼治療」が良いと知り合いから聞いた。

 

職場の近くをネットで検索すると、当院を見つけてホームページを閲覧すると良さそうだったので来院された。

 

医療面接、身体診察・・・

どんな時に痛みが酷いかお聞きすると、朝起きて最初の一歩が特に痛い、その他は仕事をしていると徐々に痛くなる。

 

仕事は飲食業で、一日数時間は立ちっぱなしである。

 

また左足の裏以外にも、左のスネ、ふくらはぎの筋肉のツッパリ感が酷くなっている。

 

最近では、痛い部分をかばっているせいか腰の痛みも発症している。

 

触診では、左足の裏の土踏まず~踵にかけて圧痛が酷い。

 

左下腿の筋肉の緊張も酷い。

 

考えられる疾患名・・・

痛みを起こしている部位、痛みの性状を考えると。

 

左の足底腱膜炎(筋膜炎)と推察される。

 

施術方針、経過・・・

  • 足底腱膜(筋膜)に鍼をして腱膜の緊張を緩める。
  • 足裏は鍼から微弱電流を流して、腱膜の炎症を抑える。
  • 下腿の筋肉の緊張部位、腰の筋肉にも鍼をして、筋肉の緊張を改善する。
  • 鍼からは低周波のパルスを流す。
  • 施術の頻度は週に二回のペースとする。
  • 鍼の長さは、足底部は2cm、下腿・腰には4cmの日本鍼を使用する。

 

第一回・・・

仰臥位で、左スネの筋肉に鍼治療。

 

伏臥位で、腰、左ふくらはぎ、左足底部に鍼治療。

 

第二回・・・

一回目の施術で、足の裏の痛みはだいぶ楽になった(痛み指数10→4)。

 

下腿、腰も楽になっている。

 

施術は前回同様。

 

第三回・・・

足の裏の痛みはほぼ無い(痛み指数4→1)

 

施術は前回同様。

 

第四回・・・

足の裏の痛みはまったく感じない(痛み指数0)

 

施術は前回同様。

 

  • 痛みが無くなったので施術を終了した。
  • 「また痛くなったら早めに来院ください」とアドバイスした。

 

考察・・・

今回の症例は典型的な「足底腱膜炎」です。

 

足底腱膜炎は別名「足底筋膜炎」と言ったりもします。

 

足底腱膜は、足の裏にあってアーチ構造を支えている組織です。
足底腱膜(イラスト)
その腱膜が何かの原因によって炎症を引き越している状態を腱膜炎と言います。

 

この足底腱膜炎ですが、原因としては足に負荷のかかる動作が長時間続くと発症しやすくなります。

 

例えばスポーツ(ランニング等)、長時間の歩行、長時間の立ち仕事等で痛みを発症しやすくなります。

 

今回の症例の人も、仕事で長時間立ちっぱなしだったようで、それが足底腱膜にストレスを与えていたと思います。

 

この疾患の特徴としては、朝起きてからの最初の一歩が激しく痛んだり、急な歩行、疲れてくると痛い等、要するに動かし初め、疲労が溜まると痛みを発症します。

 

痛い部分ですが、基本は足底のアーチの部分が痛むことが多いのですが、悪化すると踵の部分に痛みを感じます。
足底腱膜(踵)
踵の部分に痛みを感じる時は、骨棘といって棘のような状態になっていることが多く、激痛にまでなることがほとんどです。

 

とにかく、この疾患に罹患してしまったら安静が一番です。

 

スポーツが原因ならしばらく休むことが重要になります。

 

しかし仕事が原因の場合は、なかなか休むことが難しいと思います。

 

その場合は、工夫が必要です。

 

例えば、インソールを靴に付ける、痛みを感じたらアイシングする等です。
インソール
予防をすることである程度、症状を抑えることはできると思います。

 

 

では鍼灸治療では、どのようにアプローチして症状を改善していくのでしょうか。

 

これは鍼灸院によって考え方が様々で一概には言えないのですが。

 

あくまでも当院の施術法を説明します。

 

まず足底腱膜に直接、鍼をしていきます。

 

ただ足底はとても敏感な場所なので、細くて短い鍼を使用します。

 

そして鍼からは微弱電流を流します。

 

これらを行うことによって、腱膜の緊張を緩めたり、炎症を抑えたりしていきます。

 

また局所以外にも、関連している部分にも鍼をしていきます。

 

この場合の関連している部分とは、下腿、腰等が当てはまります。

 

足の裏が痛い場合、痛い部分をかばうので、かばっている部分の筋肉が緊張を引き起こします。

 

なので緊張している部分に対しても鍼で緩めると、相乗効果によって改善率が一層高くなります。

 

とにかく足底部に痛みを感じるようになったら、悪化して骨棘が出来る前に予防、施術をしてください。

 

特に仕事で足を休ませることが難しい方は、鍼治療が良く効くのでお試しください。


 

 

疾患症例集について・・・

臨床経験のなかで、特に印象が強かった症例をできる限り分かりやすく掲載しています。

 

これをご覧になって、ご自分の症状と似ている部分があれば施術方針の参考にしてください。

 

尚、ご自身の抱えている症状が当院の施術で改善するのか、詳しく知りたい場合は遠慮なくご相談ください。